患者は座位或いは臥位で、肘関節を90〜130°屈曲します。 術者は患肢の前腕の遠位端の橈側面と尺側面を両手を合せて按えて、錐を揉むように往復させて前腕を回旋させます。20〜30回反復します。適応は肘関節軟組織の筋肉疲労及び軽い程度の機能障害がある病症です。 |
患者は座位。 術者は患者の前方に立ち、左手で患者の左肩支え、右手の中環指を患者の左手の相応する手指に引っかけて、先ず肘関節を屈曲させ、その後肘腕関節を軽快に内旋させながら肘関節をまっすぐに伸ばしていきます。5〜10回繰り返します。もし右肘に操作するのならば、体位は反対で、方法は同じです。この法は気血を調えて、肘腕関節の機能を改善する作用があります。胸脇の痛み、胸悶(胸のつかえ)及び肘腕関節の慢性的な筋肉疲労の治療に用いることができます。 |
患者は座位或いは仰臥位で、患肢の上腕をテーブル或いは床面に平において、肘関節を90〜135°屈曲させておきます。。 術者は一方の手で上腕の遠位端を握って固定し、別の手で手首を握って、前腕を時計の順逆方向に各々10〜15回回転させます。この法は肘関節の屈伸と回旋の連合動作となります。肘関節の機能を改善する作用があります。 |
患者は座位或いは仰臥位で、患肢の肘をテーブル或いは床面におき、肘頭のところにはクッションを敷きます。 術者は一方の手で上腕の遠位端を握って固定し、別の手で手首を握って肘関節を10〜20回屈曲します。これは肘を屈する法で、肘関節の屈曲機能を改善できます。 術者一方の手で患肢の上腕の近位端を握り、別の手で前腕の遠位端を握り、両手の手背が向い合うように握ってそれぞれ反対方向に推して、肘関節を10〜20回伸展させます。これは肘を伸ばす法で、肘関節の伸展機能を改善できます。 |
患者は座位或いは臥位で、患肢の肘関節を微かに屈します。術者は一方の手でその上腕の遠位端をおさえ、別の手で前腕の遠位端を握り、対抗する方向に緩やかな力を加えて30秒間肘を牽引します。3〜5回繰り返します。肘関節の屈伸機能を改善できます。 |
術者は一方の手で患肢の前腕の遠位端を握り、別の手でその四指を握って腕関節を時計回り・逆時計回り回転させます。各々10〜20回。適応は腕関節の筋肉疲労、捻挫及び軽度の機能障害がある病症です。 |
術者は両手の手根を合せて患側の腕関節の掌背両側をおさえ、軽快にリズミカルに錐揉み状に動かして、腕関節を軽快に20〜3O回屈伸させます。適応は腕関節の筋肉疲労及び軽度の機能障害です。 |
術者は一方の手で或いは両手で患肢の前腕の遠位端を握って、腕関節を掌側⇔背側方向に軽快に揺り動かすか或いは上下に投げるように動します。20〜30回。そうすることによって腕関節を軽快に屈伸させるわけです。適応症は錐揉み手首屈伸法と同じです。 |
術者は両手を並べて患肢の腕関節の上端をおさえ、両母指は背側にならべ、指端は患者の手指の方に向けます。四指では掌側を支えます。そうして掌側⇔背側方向に快速に振動させて、それによって腕関節を軽快に20〜30回屈伸させます。適応症は錐揉み手首屈伸法と同じです。 |
揺動手首屈伸法の操作体位に準じて、患肢の腕関節を橈側⇔尺側方向に軽快に揺り動かすか或いは上下に投げるように動して、腕関節を軽快に側方に屈伸させます。10〜20回。適応症は錐揉み手首屈伸法を同じです。 |
術者は一方の手で患者の前腕の遠位端を握り、別の手でその四指を握り、腕関節を緩やかに10〜20秒間牽引します。反復3〜5回。適応は腕関節の筋肉疲労、捻挫、腱鞘炎などの治療です。 |
術者は両手を並べて患肢の腕関節の下端をおさえ、両母指を手首の背側に並べて指端は前腕のほうに向けます。別に四指では手掌を支えます。そうして患者の手腕を振りながら屈伸して牽引します。10〜15回。適応は腕関節の屈伸機能の軽度障害、たとえば骨折の後遺症、捻挫、腱鞘炎などです。 |
術者は母食中の三指を用いて患者の手或いは足の指を捻り動かす法を捻法と言います。親指から小指の順に捻ってもいいし或いはその逆でもいいです。指の端から指のつけ根に向けて捻ってもいいし或いはその逆でもいいです。病情に基づいて特定の指を捻ってもいいです。捻法は手指の揉捏だけではなく、その主要な作用は関節の回旋なので、関節運動類手法に分類しました。 |
術者は屈曲した食指中指で患者の手指末節を挟んですばやく引っぱり、指が滑り出るときに音を出させる手法を、指鳴法といいます。手指への操作順序については捻法と同じです。 |
術者は母指食指或いは屈曲した食指中指で患者の特定の手指を緩かな力で引っぱります。指のつけ根から指端まで分節ごとに区切って牽引してもいいし或いは滑るように牽引してもいいです。2〜3繰り返します。 捻、鳴、牽の三法は常に相互に配合して、一種の複合的な手法をなします。たとえば指のつけ根から指端にかけて、捻法と牽指法を交替に施して、最後に?法を指端にして仕上げます。この三種の手法を配合して応用すると、気血を調えて(理気活血)、腫れをとって鎮痛する(消腫止痛)作用があります。手指のしびれ、腫脹、硬直不随及び捻挫、腱鞘炎などに常用します。 |