この類の手法の共通の特徴は;いずれも主に圧力によって治療点を刺激することです。したがって軟部組織に対して振動や摩擦を産むことは非常に少ないです。手法の圧は強大で刺激性は強く、作用力は深く透り、患者は比較的に強い酸脹痛麻感(だるい、はれぼったい、痛い、しびれる感じ)がするのが常です。ツボに施術すると針刺と類似の作用があります。疏通経絡(経絡の通りをよくする)、解痙止痛(痙攣を解いて止痛する)と開竅発汗(孔を開けて発汗する)などの作用があります。この類の手法には点法、按法、擠圧法を包括します。 |
指端あるいはいは細い棒の端を着力点(作用点)として、ツボあるいは特定部位を直圧して、治療点に比較的強い酸脹痛感(だるい、はれぼったい、痛い感じ)をおこすものを、点法といいます。指点(指頭圧迫)、指掐(コウ)(爪を立てる指頭圧迫)、棒点と挿法(指頭挿入法)に分けます。 |
![]() 静指点(静止指頭圧迫)(図10-1) 常に母指端、中指端(常に示指を重ねる)あるいは母指、示指の近位指節間関節の背面をもって着力点(作用点)として、ツボをおさえたのち手と腕の運力を主に使って、少しの間不動にあるいは微動に保持します。 ![]() 点法は移痛止痛(痛みを移して止痛する)、開竅発汗(孔を開けて発汗する)、疏通経絡(経絡の通りをよくする)な ![]() |
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![]() 棒の規格:長さは10-15センチ、棒端の直径は1-1.5センチ、頂端は円錐形、棒柄は直径3センチの円盤形。 |
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母指の指紋面、掌根(手根)、前腕あるいは肘部で着カ(コンタクト)し、特定部位あるいはツボを按圧して、局部に得気感を起こさせるものを、按法![]() 肘按法(肘圧迫法)は刺激性が割りに強いので、ただ殿部、脊柱の両傍および下腿外側部にだけ使いますが、解痙止痛(痙攣を解いて止痛する)、調節内臓功能(内蔵の機能を調節する)作用があります。 ![]() |
両手を用いて相対するように力を入れる、あるいは一つの手と別の肢体とで相対するように力を入れる、あるいは患者の肢体を利用して相対するように力をいれることによって、特定の部位を擠圧(左右・上下から押す)して、力を受けた点に得気感を起こさせるものを、擠圧法(複合圧迫)といいます。常用手法には擠(左右圧迫)、夾(夾圧)、紮法(挿入圧迫)があります。 |
![]() 母指擠は肢体の相対しているツボ、たとえば両太陽穴、陽陵泉と陵陰泉、三陰交と絶骨、内外労宮穴などに適用します。 掌根(手根)擠には両手を離して操作すものと両手の指を組み合わせて操作する二つの形式があります。両手を離してする形式は肢体の相対する面、たとえば頭部の前后面とか両こめかみなどに適用します。両手を組み合わせる形式はある部の筋肉、たとえば項部の筋肉、腓腹筋、上腕二頭筋などを擠圧する(左右から押す)のに適用します。 擠(左右圧迫)法には解痙止痛(痙攣を解いて止痛する)、疏経活血(経絡の通りをよくして血をきれいにする)作用があります。 |
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